「相続した実家が事故物件だった」「再建築できない土地を持て余している」「共有名義で話がまとまらない」——こうした一般の不動産市場では買い手がつきにくい”訳あり物件”も、専門の買取業者なら現況のまま・短期間で現金化できるケースがあります。
このページでは、訳あり物件の種類ごとの売り方、仲介と買取の違い、失敗しない業者の選び方、査定の考え方までをまとめて解説します。

訳あり物件とは?主な種類

「訳あり物件」とは、物理的・法的・心理的な事情によって、通常の相場や方法では売りにくい不動産の総称です。
主に次のようなものがあります。

代表的な訳あり物件

  • 事故物件:室内での死亡など心理的瑕疵(かし)がある物件
  • 再建築不可物件:接道義務を満たさず、建て替えができない物件
  • 共有持分:一つの不動産を複数人で共有し、自分の持分だけを売りたいケース
  • 相続した空き家・実家:使い道がなく管理・税負担だけが続く物件
  • 借地権・底地:土地の権利関係が分かれていて売りにくい物件
  • 任意売却:住宅ローンの返済が困難で、競売前に売却したいケース

それぞれ売り方のコツや向いている業者が異なります。
ジャンル別の詳しい解説は「ジャンル別の売り方」からどうぞ。

なぜ訳あり物件は売りにくいのか

訳あり物件が一般市場で売れにくいのは、主に買い手(実需の個人)が見つかりにくいからです。
事故物件は心理的な抵抗、再建築不可や借地権は「住宅ローンが使いにくい」という金融面のハードル、共有持分は「単独では自由に使えない」という利用上の制約があり、購入希望者が大きく絞られます。

その結果、仲介では長期間売れ残る・値下げを繰り返すことになりがちです。
一方で、こうした物件を再生・活用するノウハウを持つ専門買取業者は、実需の買い手を待たずに自社で買い取れるため、売却の選択肢になります。

訳あり物件を売る3つの方法

売却手段は大きく「仲介」「専門買取」「そのまま保有」の3つ。
訳あり物件では、それぞれの向き・不向きがはっきり分かれます。

項目 仲介(一般売却) 専門買取業者
現金化までの期間 数か月〜1年以上のことも 最短で数日〜数週間
売れる確実性 買い手次第で不確実 業者が買い取るため高い
価格の傾向 売れれば相場に近い 相場より低めになりやすい
契約不適合責任 売主が負うのが原則 免責にできる業者が多い
内覧・広告 必要 不要なことが多い
向いている人 時間をかけても高く売りたい 早く・確実に・手間なく手放したい

「そのまま保有」のリスク

  • 空き家の管理コスト・固定資産税が続く
  • 特定空家に指定されると税優遇が外れる場合がある
  • 老朽化・トラブルで資産価値がさらに下がる

専門買取業者に売るメリット・デメリット

メリット

  • 現況のまま(残置物・未修繕でも)売れることが多い
  • 売却スピードが速く、確実に現金化できる
  • 内覧・広告・近所への露出が不要でプライバシーを守れる
  • 契約不適合責任を免責にできる場合がある

デメリット・注意点

  • 仲介で売れる場合に比べ価格は低めになりやすい
  • 業者によって査定額・対応エリア・得意ジャンルが大きく異なる
  • 1社だけの査定では安く買い叩かれるおそれがある

デメリットを抑える最大のコツは、次に述べる複数社の相見積もり(比較査定)です。

失敗しない買取業者の選び方

チェックしたい5つのポイント

  • 訳あり物件の実績:自分の物件タイプ(事故物件・共有持分など)の買取実績があるか
  • 対応エリア:物件の所在地に対応しているか(全国対応か地域特化か)
  • 査定の透明性:査定額の根拠を説明してくれるか
  • 費用・手数料:査定は無料か、余計な費用が発生しないか
  • 相見積もり:必ず複数社を比較し、金額と対応を見比べる

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買取の流れ

1. 無料査定申し込み2. 物件調査査定額の提示3. 契約条件の確認4. 決済現金化・引渡し
訳あり物件買取の基本的な流れ

多くの専門買取業者は査定無料で、申し込みから決済までを一気通貫でサポートします。
まずは複数社に無料査定を依頼し、金額と対応を比較するところから始めましょう。

訳あり物件の買取相場|ジャンル別の下落率の目安

訳あり物件の買取価格は、通常の物件より低くなりやすく、訳ありの種類ごとに下がり方の目安が異なります。
まずは「どのくらい下がるのか」の全体像を、ジャンル別の目安で押さえておきましょう。

前提:買取価格は「仲介の市場相場」より低め

同じ物件でも、時間をかけて買い手を探す仲介に比べ、業者がすぐ買い取る買取は価格が低めになります。
(一般に市場相場の7〜9割程度が目安)
訳あり物件は、そこにさらにジャンル特有のマイナス要因が加わります。

以下は、通常の物件と比べたときのおおよその価格水準の目安です。
実際の金額は立地・状態・権利関係で大きく変わるため、あくまで相場観をつかむための参考値としてご覧ください。

ジャンル 価格水準の目安(通常物件との比較) 主な下落要因 詳しい相場
事故物件(心理的瑕疵) 通常相場の約5〜9割(死因・経過年数で差) 心理的瑕疵・告知義務 事故物件の相場
再建築不可 通常相場の約5〜7割 建て替え不可・住宅ローン不可 再建築不可
共有持分(持分のみ) 持分相当額の約5〜7割まで下がることも 単独で活用・処分しにくい 共有持分
相続した空き家・老朽戸建て 「土地値−解体費」が目安(建物価値はほぼ0のことも) 老朽・残置物・解体費 空き家の買取
借地権・底地 借地権=更地価格の約6〜7割/底地=約1〜2割 地主の承諾・権利の複雑さ 借地権・底地
任意売却 市場相場に近いが時間制約で約8割前後 期限・債権者との調整 任意売却

数値はあくまで一般的な目安です

上記の割合は公開情報や一般的に言われる水準をもとにした目安で、金額を保証するものではありません。
同じジャンルでも、立地・築年数・残置物の有無・権利関係の複雑さによって査定額は大きく変わります。
正確な金額は必ず複数社の査定で確認してください。

訳あり物件の買取価格は、「再販・活用したときに見込める収益」から、業者が負担するリスクや費用を差し引いて決まるのが基本です。
次のような要素で金額が変わります。

査定額を左右する主な要素

  • 立地・土地の広さ・接道状況
  • 建物の状態(築年数・修繕の要否・残置物)
  • 訳ありの種類と程度(心理的瑕疵の内容、再建築の可否など)
  • 権利関係の複雑さ(共有・借地・相続登記の有無)
  • 再販・賃貸・更地化など出口の描きやすさ

そのため1社の査定額が「相場」ではありません。
必ず複数社を比較して、妥当な水準を見極めましょう。
とくに事故物件は死因や経過年数で下落率が変わるため、事故物件の買取相場もあわせてご確認ください。

なぜ買取は「仲介の7〜9割」になるのか

買取業者は購入後に再販することを前提にしているため、次のコスト・リスクを差し引いた金額が買取価格になります。

  • リフォーム・特殊清掃・解体などの再生コスト
  • 再販できるまでの保有コスト(税・管理費)
  • 売れ残り・トラブルのリスク負担
  • 業者の利益

そのぶん、仲介手数料が不要・現況のまま・最短数日で現金化といったメリットが得られます。
時間に余裕があり高値を狙うなら仲介、早く確実に手放すなら買取が向いています。

買取相場の調べ方・自分で概算する方法

  1. 近隣の実勢価格を調べる…国土交通省「不動産情報ライブラリ」で近隣の成約価格を確認
  2. 仲介相場を推定…同条件の通常物件の売り出し価格を目安にする
  3. ジャンル別の掛け目をかける…上の表の目安(例:事故物件なら5〜9割)を掛ける
  4. 複数社の査定で答え合わせ…最終的な金額は無料査定で比較する

安く買い叩かれない・少しでも高く売るコツ

  • 複数の専門業者で相見積もり…1社だけだと相場が分からず安く買われやすい
  • そのジャンルの買取実績が豊富な業者を選ぶ…再販ルートを持つ業者ほど高く出せる
  • 事実は正直に伝える…告知して信頼を得るほうが結果的にスムーズ

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訳ありではない一般的な物件や、売り出し前に市場価格のあたりをつけたいときは、一般の不動産査定サービスも便利です。
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ジャンル別の売り方

物件タイプごとに、売り方のコツ・注意点・向いている業者を詳しく解説しています。

特に事故物件は関心の高いテーマです。事故物件は売れない?売れない理由と確実に手放す方法、事故物件マンションの売却・買取方法もあわせてご覧ください。

編集部の評価基準

5つの評価軸

  • 対応ジャンルの広さ:事故物件・再建築不可・共有持分など幅広く対応できるか
  • 専門性・実績:訳あり物件の買取に特化しているか
  • 対応エリア:全国/地域の対応範囲
  • 査定の手軽さ:無料査定・オンライン対応など
  • 現況買取:残置物あり・未修繕でもそのまま買取できるか

各社の採点内訳(5軸×5点満点・総合=平均)

総合スコアの根拠として、上の5つの評価軸を各5点満点で採点し、その平均を総合スコアにしています。

評価軸 ラクウル 成仏不動産 ワケガイ ナカジツ
対応ジャンルの広さ 5.0 4.0 4.5 4.2
専門性・実績 4.8 4.8 4.3 4.3
対応エリア 5.0 4.4 4.5 3.5
査定の手軽さ 4.6 4.5 4.2 4.5
現況買取 4.6 4.8 4.0 4.5
総合(平均) 4.8 4.5 4.3 4.2

読み取り方:ラクウルは対応ジャンルの広さ・全国エリアで満点級、成仏不動産は事故物件の専門性・現況買取で高評価、という違いが総合スコアの差になっています。用途に合う軸が高い会社を選ぶのがおすすめです。

※ 採点は各社の公式情報・公開されている実績・対応条件・口コミ傾向をもとに編集部が独自に評価したものです(2026年9月時点)。点数・順位は買取価格や成約を保証するものではなく、実際の査定額・対応は物件・時期・エリアにより異なります。必ず複数社の無料査定で比較してください。

訳あり物件 買取業者ランキング

1位

訳アリ不動産買取専門店 ラクウル4.8

★★★★★

訳あり全般再建築不可共有持分借地権相続・空き家
メリット

  • 事故物件から再建築不可・共有持分・借地権まで幅広く対応
  • 訳あり不動産の買取に特化した専門店
  • 現況のまま・無料査定に対応
注意点

  • 査定額は物件により幅があるため相見積もりが前提

幅広い訳あり物件に対応できる総合力の高い専門買取サービス。
「どのジャンルか判断がつかない」「まず一社目に相談したい」という方の入口として使いやすいのが特長です。

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2位

成仏不動産4.5

★★★★☆

事故物件に強い心理的瑕疵訳あり全般
メリット

  • 事故物件・心理的瑕疵物件の知見が豊富
  • 訳あり物件を専門に取り扱う
  • 無料査定に対応
注意点

  • 他社との査定額比較はしておきたい

事故物件・心理的瑕疵の売却を考えている方に特に相談しやすいサービス。
事情に配慮した対応が期待できます。

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3位

訳あり物件買取 ワケガイ4.3

★★★★☆

訳あり全般事故物件共有持分空き家
メリット

  • 訳あり物件を専門に買取
  • 事故物件・共有持分・空き家など幅広く対応
  • 無料査定に対応
注意点

  • 条件により対応可否が分かれるため事前確認を

訳あり全般をカバーする買取サービス。相見積もりの比較先として押さえておきたい一社です。

✔ 他社で断られた物件でも査定できます

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4位

不動産SHOP ナカジツ4.2

★★★★☆

任意売却に強い住宅ローン滞納競売回避地域密着
メリット

  • 住宅ローンの返済が難しい場合の任意売却に対応
  • 地域に根ざした実績のある不動産SHOP
  • 無料査定に対応
注意点

  • 任意売却は債権者との調整に一定の時間の余裕が必要

住宅ローンの滞納・任意売却を検討している方に相談しやすいサービス。
競売を避けて少しでも好条件で売却したいケースで頼りになります。

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賢い使い方

  • 気になる2〜3社にまとめて無料査定を依頼する
  • 査定額だけでなく、対応の丁寧さ・スピードも比較する
  • 自分の物件ジャンルに強い業者を優先する

よくある質問

Q. 訳あり物件でも本当に売れますか?
A. 専門の買取業者は、事故物件や再建築不可、共有持分など「一般市場で売りにくい物件」を再生・活用する前提で買い取っています。
現況のまま・短期間で現金化できるケースが多くあります。
Q. 査定は無料ですか?
A. 多くの専門買取業者は無料査定に対応しています。
まずは複数社に無料査定を依頼し、金額と対応を比較しましょう。
Q. 事故物件であることや残置物は伝えないといけませんか?
A. 事故(心理的瑕疵)の内容は正しく伝える必要があります。
専門業者は事情を前提に査定するため、隠さず相談したほうがスムーズです。
残置物やゴミがある状態でも買取可能な業者が多くあります。
Q. 仲介と買取、どちらを選ぶべきですか?
A. 時間をかけても高く売りたいなら仲介、早く・確実に・手間なく手放したいなら買取が向いています。
訳あり物件は買い手が限られるため、買取が現実的な選択肢になりやすい傾向です。
Q. 訳あり物件の買取価格は仲介の何割が目安ですか?
A. 一般に市場相場(仲介)の7〜9割程度が目安で、事故物件・再建築不可・共有持分などジャンル特有のマイナス要因が加わるとさらに下がります。
正確な金額は複数社の無料査定で比較しましょう。

まとめ

この記事のポイント

  • 訳あり物件は買い手が限られ、仲介では売れ残りやすい
  • 専門買取業者なら現況のまま・短期間で現金化できることが多い
  • 価格は低めになりやすいので、必ず複数社の相見積もりで比較する
  • 物件タイプ別に、売り方のコツと向いている業者が異なる

まずは自分の物件タイプの解説ページを読み、無料査定で「今いくらで売れるか」を把握することから始めましょう。